復調iPhoneの死角

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3月5日付のNIKKEIに「復調アップルの深謀 成熟スマホ市場で販売最高」という記事が掲載されている。減産続きのアップル、iPhoneの販売が増えているという話で、世界のスマホ市場の伸びが鈍化する中で、16年10-12月期の世界販売が前年同期比5%増の7829万台と過去最高を記録した。

Googleのアンドロイド端末の価格が下落傾向にあるのに対し、アップルのiPhoneが高くても売れているのは操作性の良さや安心感が評価され、リピーターの買い換え需要が根強いから。記事によれば、そのリピート率は8割に上る。韓国サムスン電子のギャラクシー発火問題もiPhoneの安定感には追い風となった。革新性という点では次期iPhoneに期待がかかるという内容。

ただ、iPhoneに死角がないわけではない。これまでアップルが力を入れていた教育市場など、若年層レベルでアップルの存在感が低下し始めているからだ。iPhone Maniaの「Apple、教育市場でのシェアをGoogleに奪われる」によると、

Futuresource Consultingがまとめた、K-12(キンダーガーテンから12年生までを意味する。日本で言うと、幼稚園・保育園の年長〜高校3年生まで。アメリカではこの13年間が義務教育期間)までのアメリカの学校に向けて出荷されたコンピューターのOS別シェアを見ると、2016年のmacOSのシェアは5%、iOSのシェアは14%で、両方を足しても19%であるのに対し、Chrome OSは58%と半数を超えています。

教育市場のシェアが重要な意味を持つのは、初めて使うパソコンやスマホの使い勝手が将来の継続的な買い換えにつながる可能性が高いから。使い慣れた機種から全く新しいモノに変えるハードルは意外と高いので、小学生などの初めて使う段階で先行投資して使ってもらうことがユーザーの裾野拡大につながる。

もう1つ重要な市場がシニア市場だ。人口の高齢化が進むにあたって、画面の文字が大きかったり、シンプルで機能を絞ったスマホのニーズは高まる可能性がある。当然、退職者の所得は低下するので機能やスペックは絞ったとしても大画面で低価格なことが望ましい。

確かにアップルはボリュームゾーンで強い存在感を発揮している。自分自身も使っているスマホはiPhoneだ。ただ、10代やシニア層に限って考えると、選択肢はiPhone以外も視野に入ってくる。

TONEという選択肢

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ぼくが最も注目しているのがTSUTAYAが発売するTONEだ。OSはアンドロイドだけれど、子供向けにフィルタリングや見守り機能が充実して基本サービスが月額1000円という低価格で使える。端末代金も3万円弱とiPhoneに比べると、大幅に安い。

簡単にポイントを以下にまとめてみた。iPhoneはauの料金を参考に比較表を作ってみた。

TONE vs iPhone

 TONE m15iPhone 7 plus
画面サイズ
5.5インチ液晶
5.5インチ
価格
29800円
85800円
メモリ
16GB(拡張可)
32GB
OS
Android 5.1
iOS
重さ
165グラム
188グラム
カメラ
1300万画素
1200万画素
動画
1080p対応
4K
LTE対応


安心機能

×
通話品質
△IP電話

おサイフケータイ×

毎月の基本ランニングコスト

 TONE m15iPhone 7 plus (au)
基本料金
1000円1700円
データ通信料(固定費)
3690〜5800
SMS
100
子供のスマホ管理
200
ネット閲覧制限
(あんしんサービス)
100
合計14004290〜6577
(月額ベース、円)



ちなみに、TONEはIP電話なので050番号で、SMSを使おうとするとデータ通信用の090/080番号と紐付けしなくてはいけないのでオプション料金として100円かかる。

子供のスマホ管理とは子供がスマホを使える時間を何時から何時までとか、アプリごとにも制限がかけられるサービス。親もTONEで、TONE同士であればこの子供のスマホ管理サービス代200円はかからないけれど、ぼくがiPhoneなので200円かかる。別途、ネットの有害サイトをフィルタリングするサービスには100円かかる。フィルタリングは小学生向け、中学生向けといった段階が分けられているので年代に合わせて使える。

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SMSは受信は無料でも送信は有料。ただ、これは親子間であればLINEなどのアプリを上手に使えば無料で使える。歩きスマホをしていると親の携帯に歩きスマホしているというメールが来たり、GPS機能を通じて今、どこにいるのかを親が把握しようと思えばできる。ただし、ほかのキッズケータイにあるような防犯ブザー機能はなく、防水・防塵についてもキッズケータイの中では弱いのがデメリットといえばデメリット。

ぼくの場合、将来スマホを使うという道は避けては通れないので、もしケータイを持たせるのであれば、あえてキッズケータイのように電話帳は10件までとか、ガラケーで入力がスマホと違っていたり、インターネットが使えなかったりと極端に機能を制限するのではなく、スマホのリテラシーともいうべき使い方を学んでいってほしいと思い、スマホを持たせることにした。

実際の使い勝手はiPhoneの方が上だとは思うが、TONEに慣れてしまえば次の買い換えは「iPhoneでなくてもいい」かもしれない。イノベーションのジレンマという話があるように、イノベーションの芽や変革は一点突破型の光る機能やサービスから始まる。キッズやシニアを皮切りにしたTONEの戦略がどこまで広がるか注目したい。

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