山頂での防寒着に – Nuclei AR

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今年、初めて冬山に行った。行き先は春夏に何度も行った神奈川・鍋割山。これまで無雪期の山しか行ったことがなかったので、まずは慣れたところを歩いてみようと。夏の装備は必要なモノ・あれば便利なモノが肌感覚で少し分かるようになってきたものの、冬山は勝手が違う。雪で滑って滑落や寒さで体温が奪われるなど、映画のような山を登るわけでもないけれど、夏山よりも難易度はグンと高くなる。

で、1月3日に登ってみて分かったことや感じたことを忘れないように書き留めておきたい。

厳冬期の低山登山で分かったこと

まず衣類の装備は

  • ベースレイヤー(肌着):mont-bellのスーパーメリノウールLW Tシャツ(半袖)
  • ミドルレイヤー:ibex Hooded Indie
  • アウター:Arc’teryx ATOM LT hoody
  • 手袋:mont-bell メリノウール インナーグローブ
  • パンツ:The NorthFace Alpine Light Pants
  • タイツ:ワコールCW-X Generator

といった感じ。とにかく軽く動きやすさを重視で、これで寒さもある程度カバーできると思っていた。


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結果はどうだったのか。

歩き始めは少し肌寒い感じがしたのですが、歩いているうちに体が温まるので行動中はちょうど良い感じ。オーバーヒートせず、ATOM LTが上手に熱を逃がしてくれるので快適に登っていけました。誤算だったのは山頂での休憩中。山小屋付近には雪が残り、気温も4℃くらいだったでしょうか。せっかく鍋割山に来たので、鍋焼きうどんを食べようと休憩していると、徐々に肌寒くなりました。特に、ATOM LTは防風性能がそれほどないので、上手に熱を逃がしてくれるのはいいのですが、冷たい風が吹くと弱い。

そこで、Patagonia Houdiniの登場。


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軽いのでいつもザックに忍ばせておくのですが、こういうときに非常に便利。風をうまくシャットアウトし、熱を閉じ込めてくれるのでATOM LTの保温効果が高まり、寒さをしのげます。ただ、それでもじっとしていると、少し寒さが気になったので、今後もっと高度の高い山や気温がもっと低くなったときの防寒は今後の課題だなと思いました。

もともとATOM LTはフリース代わりのミドルレイヤーで、かつアウターとしても使える位置づけ。使い勝手はいいけれど、購入するときに店員さんからも「そこまで暖かくはない。むしろ、山頂では寒い」と聞いていたので、次に備えて2通りの対策を考えてみた。

1つはATOM LTの下に着るベースレイヤーとミドルレイヤーの保温力を上げる。たとえば、今回ミドルレイヤー着ていたibex Hooded Indieをベースレイヤーにして、その上にPatagoniaのフリースR1か、R2を着て、その上からATOM LTを着る。風をシャットアウトする必要があれば、houdiniを使う。意外とこれでイケるかもしれない。

もう1つはhoudiniの代わりにもう少し暖かくて持ち運びしやすいアウターを調達する。今回、選択したのはこちらで、色々と検討した結果、Arc’teryx Nuclei ARを買ってみた。

なぜNuclei AR

検討のポイントは

  • Arc’teryx ATOM LT hoodyの上から着られる
  • 持ち運びがしやすい(あまりかさばらない)
  • 防風性能がある
  • 防寒もあった方がよりよい

当初はインナーダウンかハードシェルを検討していた。インナーダウンとして人気なのはユニクロのウルトラライトダウン。ペラペラな割にそこそこ暖かくて持ち運びがしやすい。何より安い。ネットでも富士山登山に行くと山頂でユニクロダウンを着ている人が多いとの声を見かけるので、そこそこ使えるのかな、と。でも、ユニクロって1〜2年経つとへたってきたり、持っているユニクロのシームレスダウンパーカは着ていると内側の毛が抜けやすいのか、白い綿毛が服に付く。このことを考えると、長持ちはしなさそう。

そんなわけで、まずはダウンとして物色していった。mont-bellのウルトラライトダウンも評判が良いのですが、デザインがちょっとイマイチ。プラズマ1000ダウンジャケットは1000フィルパワー(暖かさの目安)と、130グラムという軽さが魅力的だったのですが、話を聞いた店員さん曰く「空気の層が小さいので、1000FPほどの暖かさは感じられない」とのことで保留。


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ほかにダウンで候補に考えていたのは、the NorthFaceのサンダージャケットとArc’teryxのcerium LT jacket。特にサンダージャケットはこれで決めようかと寸前まで行ったのですが、意外と中綿が出るとの声をネットで見かけて踏みとどまる。ceriumはかなり暖かいと評判だったのですが、少し判断を保留して今度はハードシェルを物色することに。


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ハードシェルって最終的なアウターになるわけですが、誤解を恐れずに言えば、防風と防水性能、耐久性能に優れた雨具に近い。特徴としてはカラビナなど雪山で金具に引っ掛けても破れたりしない耐久性能を持っているので、手触りが固め。ハードなシェル=固い貝殻の名のごとく、作りはしっかりとしている。ハードシェルがあれば、雨具の上着は代用できるという話も聞いてメリットはあるな、と。

ただ、生地が硬めなので動きやすさという点でソフトシェルより劣る。防寒という点では風から守り、アウターの下に着るフリースなどのミドルウェアの保温した空気を逃さないという意味で効果はあるものの、ハードシェル自体は保温機能を持たないモノがほとんど。重たいのでザックに入れて持ち歩くのはかさばるのを覚悟しないといけない。そんなこんなで検討した結果、見栄えと今持っているウェアの着心地から選択肢になったのは、arc’teryxのAlpha LTジャケット。特に、その中でもミリタリー系のLEAFシリーズは人気となっているシリーズで、かなり心を引かれたのですが、いかんせん日本ではほとんど売り切れ。実物も見られない状態。店舗でLEAFではないAlpha LTを見たのですが、ペラペラな割に結構な値段がするので買いに踏み切れず。

悶々と考えていたところ、突如選択肢に上ってきたのがダウンの暖かさを化繊で再現しているNucleiだった。NucleiはFLという軽めのタイプをよく店頭で見ていて、どうもATOMシリーズで言えば、中間的な暖かさのARとLTの間ぐらいで、とにかく軽いのが特徴。雪山でクライマーが登る際に命綱を支える役目を担うビレイ用のパーカの位置づけ。持ち運びもパッカブルでしやすそうで、ceriumと違って化繊なので水濡れにも強い。

arc'teryx の購入候補ジャケットの主なスペック

商品名Nuclei ARNuclei FL Cerium LTATOM ARATOM LT
カテゴリー
化繊化繊ダウン化繊化繊
保温性
coreloft100coreloft80850FPcoreloft120coreloft60
防風性
◎windstopper不明○防風○防風○防風
防水性◎GORE® THERMIUM○防水処理撥水加工撥水加工撥水加工
重量460g290g295g470g360g
パッカブル

同じNucleiでもFLとARの2種類があるのですが、ぼくが選んだのはより暖かいARの方。理由はATOMのARとLTの中間であれば、Patagoniaのhoudiniよりは重ね着すれば暖かいだろうけれど、もう少し防寒性能があっても良いかなと思ったのが1つ。もう1つはARになると、生地にウィンドストッパー付きのゴアサーミアムを採用していて、防水や防風性能がグッと上がる。ちなみに、arc’teryxのHPのQ&Aで、「ATOM ARとNuclei ARのどちらが暖かいのか」という項目も参考になった。

I now have both the Nuclei AR and Atom AR. They seem to be close to the same warmth if there is no wind/precipitation. However, the Nuclei AR is much warmer if it’s cold and windy, and will be more protective if there is any sort of precipitation. The Atom AR should be more breathable, however.

To me, it boils down to this:

If you want a mid layer, get the Atom AR.

If you want a parka that could also be used as a less breathable mid layer, get the Nuclei AR.

簡単に訳すと、Nuclei ARの方が風のある環境ではATOM ARよりも若干暖かい。結局、ミドルレイヤーがほしければ、ATOM AR。もう少し透湿性が少ないパーカータイプがほしければ、Nuclei ARがいい、とのこと。arcスタッフの回答を見ても、風がなければATOM ARの方が少し暖かいけれど、風ありの場合はNuclei ARの方が暖かいという。

以上のことを踏まえて総合的なバランスを考えると、Nuclei ARが自分にとっては現時点ではベストな選択肢だと判断して購入に踏み切った。

Impressions

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【サイズ】サイズは身長163㎝、体重60㎏でSサイズを購入した。ATOM LTはXSサイズでちょうど良かったので、本来であればXSがちょうどいい。ただ、ATOM LTや厚手のフリースの上から重ね着することを考えると、XSでは少し窮屈な気がして1ランク上のサイズを選んだ。買って着た印象ではやはり少し大きめ。ただ、日常でも使ってみたところ、最初は大きいなという印象だったけれど、慣れの問題なのか徐々に気にならなくなってきました。

ATOM LTと比べると、コアロフトの量が多いのでダウンっぽくふんわりした印象。袖の部分を比べると、ATOM LTが体にフィットした感じなのに対して、Nuclei ARは包まれている感じ。とはいえ、PatagoniaのDAS Parkaなどに比べると、シュッとした印象です。

Nuclei ARのフィット感

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ATOM LTのフィット感(下)

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【暖かさ】暖かさはやはりATOM LTよりも暖かく風にも強いので、風の強い寒い日にはダウン代わりに使うのもアリだなと思いました。逆に、風をしっかりシャットアウトして熱を逃がさないので、自転車で使うと走り始めはともかく、体が運動で温まってくると、暑い。ここはATOM LTの方が使い勝手はよいので使い分けはできそうです。やはり山での使い方は行動中と言うよりも、山頂など休憩時や動かないときに体が冷えないように使うという狙い通りの使い方になりそうです。

【携帯性】重量・持ち運びのしやすさという点では、実際にこれから使ってみて、といったところ。同じarc’teryxの中でも似た候補のソフトシェルGanmma MX Hoody(565グラム)や暖かさに定評のあるFision SL(655グラム)などに比べると、Nuclei ARはSサイズで約440グラムで、500グラムを切る。なおかつインナーに収納用のポケットが付いていて持ち運びしやすいようになっているので携帯性にも優れている。ATOM LTに比べると、中綿(coreloft)の量が多い分、多少かさばるけれども、パッキング的には以下のような感じまで圧縮できる小さくなる。

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重量はSサイズで442グラム

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内側にはパッキングバッグが付いている

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【動きやすさ】ATOM LTがあまりに動きやすすぎるので、比較すると少し落ちるのですが、たとえばユニクロのシームレスダウンパーカや高級ダウンの水沢ダウンに比べると軽くて動きの邪魔をしないarc’teryxらしさは継承されています。街中で着る分には水沢ダウンの方が暖かいし、水沢ダウンの着心地も悪くないし、むしろ好きな方ですが、登山という視点から体の動きの邪魔をしないという観点からだとarc’teryxの方が上の気がします。あくまでぼくの感想ですが…。


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まだ山では直接使ってはないので、今後は追々山での使用感も加えていきたいと思います。

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