ITは「コト」を創る技術

cakesの加藤貞顕社長が絶賛していた「『ゲーマーはもっと経営者を目指すべき!』最終回」がホント、面白い。任天堂の岩田聡社長と、ニコニコ動画などを手がけるドワンゴの川上量生会長の対談ですが、考える素材がおなかいっぱいな感じ。

トピックスは色々あるので是非対談を読んでいただくことをオススメしますが、個人的に刺さったのはゲームの作り方の話と、理系とか文系とか分けてるのって日本だけだよね、という話。

※写真はイメージ。インタビューとは関係ありません

 理系とか文系って言って人間を分けてること自体が,日本の特殊性でもあると思うんです。それに日本って,高度経済成長の時代に,資源が少ないなかで,サイエンスとエンジニアリングによるものづくりの工夫で豊かになったという面が大きい国なのに,「その割には,理系の人の社会的発言力が相対的に弱いよな」ってすごく思うんですよ。

 ゲーム機って,お客さんの手に渡る時点ではメモリの容量も搭載するCPUも決まっていて,それ以上のことはやれないんですよね。だから,その仕様の中で「こう作れば,こういう体験をしてもらえる」って保証できるモノをきちんと作ろうとしているんです。

この話を聞いてアタマの中に浮かんだのは、日本の「ものづくり」。ちょっと思考に飛躍があるけれど(苦笑)。日本っていまだに製造業が重宝され、職人の技術を大切にする国だと思っていて、逆にIT分野は虚業だって言われたりもする。実際にモノがあって、切ったり、削ったり、磨いたり。その結果、できる製品がすごく評価される。

別に、これが悪いと言いたいわけではなく、実はITだって「ものづくり」の一種なんじゃないの?って思ったわけです。ただ、つくるのはモノではなく「コト」=体験。モノであれ、コトであれ、それを設計して製品として創り上げていく力を技術力と呼んだ方が自分としてはしっくりきたんです。

その技術を支えるのはサイエンス。そのサイエンスの根っこはロジックです。サイエンスを違う言葉で言い換えるとすれば、同じ順序で結びつけていけば同じ現象やモノができる(=再現性がある)ロジック。文系の社会を英語に訳すと、Social Sciense。文学部はHuman Scienseと言ったりします。関心の対象が社会や文学ではあるかもしれないけれど、根っこはサイエンスだと考えると、すごく岩田社長と川上会長の言っている内容が腑に落ちたというか。

任天堂の岩田社長がインタビューの中で主張していた「体験を保証する」という考え方も、発想の仕方がものづくり的な感じがします。

ほかにも電子書籍で、どんどん物語がアップデートされて完成しなかったらコピーに対抗できる、というくだりから、コンテンツのパッケージビジネスに展開していく話も示唆に富んでいました。が、それはまた別の話。

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